Rivian R1T

オフロードEVで大自然を駆ける

道なき道を突き進み、雪原を駆け抜ける──この電動車両コンビなら、冬の大自然を静寂の中で満喫できる。

Written By Shaun Tolson
Photography By Frankie Batista
Styling By Heidi Meek

Rivian R1T

Above:
PATAGONIA ベスト $179; patagonia.com

HUGO BOSS シャツ $298; hugoboss.com

PAIGE パンツ $199; paige.com

SANTONI スニーカー $495; santonishoes.com

TUMI バッグ $695; tumi.com

RIVIAN R1T $73,000〜; rivian.com



RIVIAN R1T

電動ドライブトレイン技術の進歩は著しい。電動のクーペやセダンといえば一昔前までは「日常使いするエコカー」と思われていたが、最近は純粋に走りを楽しみたい車好きもゾクゾクさせるようなモデルが登場してきている。しかしこうした流れにSUVなどライトトラックは取り残されているのかといえば、そんなことはない。それを証明したのがここで紹介するリヴィアンの電動ピックアップトラック「R1T」(7万3000ドル〜)だ。128.9kWhの大容量バッテリーを動力源とする「R1T」のモーターは、巨大なパワーを生み出す。それがこの車のとんでもない性能のまさに源であり、運転を楽しくさせる源でもある。モーターの最高出力は835馬力、最大トルクは約1230Nm。最高速度は約180km/h、100km/h弱までの到達時間は約3秒。牽引能力は最大約5000kg――スペック上の数字だけ見てもそのパワフルさが伝わってくるだろう。4つの車輪にそれぞれモーターを配した「クワッドモーター4WD」システムは瞬時に駆動力を生み、トルクも各車輪で独立制御される。これにより、各車輪が個別に加減速やコーナリングをアシストする4輪トルクベクタリングが可能となり、どのような状況・環境でも高い走行性能を発揮する。「オンロードでもオフロードでも、想像をはるかに超える体験を提供していきたい」と、リヴィアンで車両運動制御部門を率いるマックス・コフは言う。フル充電時の航続距離は、米環境保護局(EPA)の推定で約505km。電動車ならではの機敏なフットワークを楽しみながら、野山を駆け回るのにうってつけの一台だ。

Moonbike

Above:
BURTON [AK] GORE-TEX ジャケット $465, パンツ $460; burton.com
TIMBERLAND ブーツ $210; timberland.com
POC ヘルメット $250; pocsports.com
OAKLEY ゴーグル $216; oakley.com
ARC’TERYX ネックゲートル $40; arcteryx.com
HESTRA グローブ $136; hestragloves.us
MOONBIKE, $8,900〜 moonbikes.com



MOONBIKE

道が雪に覆われる季節になったら、タイヤをキャタピラに変えたくなるかもしれ ない。それならいっそのこと、世界初の電動スノーモービル「MoonBike 」(8900ドル〜)に乗り換えてしまおう。元航空エンジニアのニコラ・ミュロンが開発した 「Moon Bike」は、完全に電動化した初のスノーモービルという点だけでなく、そのサイズも画期的だ。車幅が約70cmしかないため、車のヒッチキャリアやピックアップトラックの荷台に載せるのも容易。重量もバッテリー込みで87kgと、従来のスノーモービルのわずか3分の1ほどだ。開発の動機はミュロンいわく「乗りやすく、軽量で、静か で、サステナブルで―― 何より乗って楽しい。そんな電動車両で冬の冒険を楽しんでもらいたかった」から。「スノーモービルも二酸化炭素の排出量を減らし、より環境に配慮した選択肢に移行できれば、それは正しい方向への一歩になります」。 特許取得の静音推進システムを搭載した「Moon Bike」は、まさにその方向に大きな一歩を刻んだ。性能も侮れない。定格出力3kwのモーターは始動後すぐに最大170Nmのトルクを生み、最高速度は 42km/h。30cm積もった粉雪の上を走れる他、圧雪済のゲレンデでは最高40度の 勾配を登れる。また、オプションでバッテ リーを2個に増やせば最長3時間の走行が可能となる。冬の大自然を駆け巡る相棒はこれで決まりだ。